意識高い系は想定する

梶原さんの記事で、鈴木大地について書かれたものが

最近投稿された。

内容は、ルーキーの年に、

ドラフト4人衆のうち3人がお立ち台に上がったもので、

自分だけがその場にいる事が出来ず、しかもその試合は

昼寝をして起きた後にその内容を知り、

悔しさを感じたというものであった。

何とも人間臭いエピソードで、かなり好感度が上がったが、

重要なのはその後に続く内容。

2軍落ちした中村に「1軍の試合は常に観ておけよ」と

このエピソード付きで言い含めた事だ。

常に1軍での自分を想定して動く。

当たり前の事だが、1軍で結果を出さなければ評価は

されないし、もっと言えばクビにだってなる。

2軍の帝王と持てはやされたりしても、

結局はファンの記憶にも残らない選手で終わったりする。

打者はこの投手がどんな球を投げるか。

2軍で対戦済みの選手と相対するのはマレな事で、

レベルが1段階上の1軍の投手を攻略しなければならない。

投手はどんな状況でも常に平常心で、

自分の投げ方、腕の振りで、自分のベストボールを投げる。

常に想定をしておかなければ、いざその場面に来た時に、

対応が出来なくなってしまう。

意識高い系と世間では侮蔑されるが、

プロフェッショナルは意識を高めに持って想定しなければ、

活躍する事は難しい。

どの世界でもそうだ。

2軍は昼間、1軍は夜と通常は試合が分かれている。

2軍に置いて昼間の練習や試合が終われば、

あとは各々自由になるのだろうか。詳しくは知らないが、

その自由時間にどういう準備をするか。

これが出来なければ活躍は難しいであろう。

この事は、レギュラー組と準レギュラー組においても

いえる事だろう。

チームが調子よければ、スタメンが固定される。

準レギュラー組はその間、試合感覚がどうしても鈍る。

しかしいざ出番となるときに、期待された結果を

出さなければならない。難事だ。

ベンチにおいても、意識を高めていかなければならない。

1軍の壁に弾き飛ばされている若手に関して、

「チャンスが少ない」や、「出す場面が酷だ」とか、

色々な意見があり、本人たちもそれが慰みに

なっているのかもしれない。

しかし、練習だけでないシミュレーションの準備や、

他選手のデータをインプットする準備など、全てにおいて、

意識を高く持っていったか?

もっと言えば、マネージャーである監督の想定する部分を、

しっかりと酌むことが出来ているのか?

ここまで考えた末に、結果というものは出てくるのだろう。

鈴木大地の文章と、大嶺翔太の結果を見た時に、

ふとそう思った。