チーム打率.188の元凶
19試合が終わった時点でチーム打率が.188
リーグ5位のチーム打率が.219の日ハムで、
その差が3分ほど開いている。
異常な数字だ。
他球団だが炭谷の通算打率が.206
元巨人の桑田の通算打率が.216
元ロッテの定詰の通算打率が.187
そう、定詰打線になってしまった。
一体全体どうしちまったんだ・・
その元凶ともいえる証拠を、
とある記事で見つけてしまった。
sportivaの4月3日の記事。
山下打撃コーチはこう語っている。
「チームとしてホームランを前面に……という考えはありません。ホームランって、特別な選手に与えられたものと思っていますので。極端な話をすれば、ホームランはゼロでもいいんです。ホームランを狙うとバッティングが粗くなって崩れてしまいますし、チームとしても出塁率4割の選手が揃った方がいい。選手たちに要求しているのは、まず出塁すること。そして次へつなぐことです」
今年のテーマは出塁する事だそうだ。
いや、ちょっと待て。出塁率4割?
これを達成できたのは2011年から振り返ると、
去年の角中だけだ。
5年で1人しか達成できない目標をいとも簡単に
「揃った方が良い」なんて抜かして居る・・
ましてや千葉ロッテは前任の打撃コーチであった立花氏が
馬鹿の一つ覚えの超積極打法を浸透させていた。
昨年の日ハムのような粘っこい攻撃なんぞ、
やった試しは無いはずだ。
そしてインタビューではこう続く。
「結局、デスパイネにしても、人並み外れたスイングスピードや、打球の速さのインパクトはありましたが、打率.280、24本塁打の選手ですよね。出塁率が高くなれば、打率も上がります。打者のタイプによっては、そのことでホームラン数も自然に増えるかもしれません。そういう意味で、ホームランの可能性としては、新外国人のダフィとパラデスでしょうか。彼らはデスパイネに近づけるかもしれないし、上回るかもしれません」
ちょっと何言ってるか分からない。
随分とその穴を甘く見積もっている。楽観論者なのか?この人は。
さらに新外国人についてこう語る。
「中距離ですよね。なので、出塁率と打率が最優先です(笑)。それができれば、外国人選手は当たれば飛ぶので、自然とホームランも20本に近づくんじゃないでしょうか。長距離打者として期待するより、打率を期待しながら、結果的にホームランが増えるというんですかね。その方が日本野球の繊細さというか、ピッチャーの制球力や変化球の多彩さにもついていけると思います」
バットを振り回しまくってパラデスはフォームを崩し、
ダフィは体が前のめりに突っ込んでしまっていた。
山下コーチは両外国人に大事な事を伝え忘れたようだ。
その後のインタビューも出塁率にしつこく言及し、
打撃理論を締めくくっている。
もちろん出塁率は大切で、塁上をにぎわせれば投手に
プレッシャーを多く与える事になるし、戦術も多様になり、
ベンチのやる事は増えてくる。
しかし長打を求めなければスイングが小さくなったり、
打撃が後ろさばきになったりすれば、ヒットも自ずと
減ってくる。ファール打ちの中島では3割打てない。
これは先日のオリックス戦で顕著に出ていた。
オリックスの選手たちのヒットは、詰まりながらも
しっかりと外野手の前に落とすモノが多く、
新外国人ロメロまでもその打撃でヒットを稼いでいた。
コンタクトの時にしっかりとスイングが出来ていた。
一方のロッテは追い込まれてからの攻撃が多く、
2ストライクから三振逃れの当てる打球が多くなっていた。
むろん三振も多い。
ストライクカウントに関しては、その少なさに反比例して
打率が上がるのは通常だ。
昨年追い込まれてから.250以上打った角中が絶賛されていたのも
その理由からだ。
という事は、出塁率を高める為にボールを良く見極め、
追い込まれる確率が増えて打率が下がっているのではないか?
簡単なデータで(打数÷三振)
2016 三振率 .200 4810-964
2017 三振率 .252 579-146
これはかなりの増加だ。
以上の事でこの不振の元凶が少し垣間見れる。
個人的には大村巌コーチの1軍昇格が待たれる。