名将とは何か?

名将と聞いて誰を思い浮かべるか。

昨年、名将伊東とはどこかの新聞に掲載されていたし、

古くは森や広岡、藤田と言った巨人のOB監督が良く言われていたように思う。

監督はどのような役割をすれば名将と呼ばれるのか。

先日のリオオリンピックアジア最終予選にて優勝した手倉森監督は、

「監督はモチベーターたれ」というのを信念にしているそうだ。

振り返ると、ボビーバレンタインはポジティブな言葉を常に選手に投げかけていたし、

仰木や闘将星野は選手の気持ちのレバーを意図的に握っていたように思う。

プロフェッショナルというある一定のラインを超えた選手たちは誰しもレベルが高く、

そのパフォーマンスを100%に近い状態まで出してあげると考え、

サポート側に徹する形が、モチベーターというポジションなのかもしれない。

只、伊東や広岡、野村克也においては、そういった部分を備えているとは思えない。

この監督像に共通するのが、ゲームマネージャーだ。

将棋や囲碁のように、手元にある持ち駒を使い、どのように戦っていくか、

いわゆるゲームプランを立ててそれぞれの試合をこなしていく。

[監督=頭脳]の図式。

その他に、参謀が強力に優れて名将にかつぎあげられるタイプもいるだろう。

これは[監督=人望]タイプ。

そう考えると、画一的に[名監督=モチベーター]という図式は当てはまらない。

様々なタイプの名将が存在するのも当然であろう。

両者ともに結果が伴わなければ、

モチベーター型は依怙贔屓というネガティブ面が表れ、

頭脳型はクーデターというネガティブ面があらわる。

人望型は参謀の働きが鈍ると悪循環に陥る、かなり他力本願なネガティブ面だ。

そう考えれば名将・名監督というのは、何はともあれ結果を出したものが当てはまり、

結果が伴ってからどの型に当てはまっていくのか、という流れで考えるべきなのだろう。