5/10-12 対バンク3連戦 ~荒療治~

互いに上り調子の中で行われた首位攻防戦。

少しは戦えるだろうと思っていた中で、

必要とされた荒療治。

これは誰が何を思う事になるのか。

5/10 先発 石川 VS. バンデンハーク

結果 ● 1-2

出ました、負けない男バンデン。

150km超の球をコーナーにビュンビュン投げ、

カーブの球速差で翻弄。

しかも高いところからその球は出てくる。

野球では投げ方によって呼称が変わってくるが、

一番低いところから投げるのがアンダースローだとしたら、

バンデンのそれは超オーバー、

いやトップ(頂点)スローとでも言えよう。

狙うとしたらスライダーだったが、

リードも巧みで、強化版ファルケンボーグは打てない。

しかもこういう時に出てくる柳田の変態的ホームラン。

強いチームとはシンプルな事をやり続けて勝てるチーム。

投手が抑え込んで、打線が何が何でも点をとる。

野球はそれだけすれば負ける事は無い。

打者の差では無い、打線の差が大いに感じられた。

シンプルにランナーを進めて点を取るという、

その考えが打順で徹底されていなければ、

得点力が大いに変わってしまう。

その打線に対し、荒療治が行わる。

平沢大河の1軍昇格。

2軍ではレベルの違いを見せつけていたが、

まさかの遠征中、しかも初戦を終えての入れ替え。

伊東監督の意図する事が透けて見える。

5/11 先発 二木 VS. 和田

結果 ● 5-9

前回の九州凱旋登板で涙をのんだ二木。

自分を知っている人に対して見せるという意気が

今回も空回りしたのか、初回から大量失点。

その後落ちついて粘り始めたが、またもやシンプルに

加点されてしまう。

一方の和田はコントロールに苦しみながらも、

中盤にかけてストレートで押し始め、手玉にとる。

チームでどの球を仕留めて(捨てて)、どの球を狙うか。

そいう事を話していないのだろうか。いやしていると思うが、

フリースイングな感じをとにかく醸し出すのが、

今の打線だ。というより相手リードに翻弄されているのか。

さらには終盤に香月が打たれて万事休す。

昔のどっかの打線のように、閉店間際の大爆発を見せるが、

時すでに遅し。

平沢大河という荒療治に対し、何を思うのか。

5/12 先発 涌井 VS. 東浜

結果 ○ 3-2

いよいよ背水となってしまい、エース投入。

初回にデスパのカーブ打ちで2点入るが、涌井が慎重に

なり過ぎているのか、いつものようにストレートが鋭角に

決まらない。

3回までに追いつかれ、さらには球数を60球以上要す。

東浜ならなんとかと思っていたところ、バージョンアップ

された東浜であり、伸びのあるストレートに大きく変化する

スライダーがかなり効果的に組み立てられた。

それでも涌井は粘りの投球を見せ、7回2失点HQSという

最高の形でマウンドを降りる。

何とか勝ちを・・と思うが、一向に何ともできない。

重い雰囲気の中、9回へ。

投手がサファテ・・では無く、スアレス

バリオスというのはいたが、スアレスとは??

とにかくサファテでなく助かった。

ここ数試合バンクの監督は、らしい事をしていなかったから、

何か違う動きをしたかったのか?

155km超の球を投げるバリオ・・スアレスから、何とか1点を

もぎ取ると、守護神西野へ。

しかしこれで終わらない。

四球連発に一死23塁、打者本多・・嫌な予感しかしない中、

動きたがりと化した監督が動く。いや、動いてくれる。代打吉村。

劇的なシーンで打っており、かなりの強打者と思いきや、

打率がゼロ割台・・よっしゃ安パイ!と思った瞬間、死球に。

一死満塁。続くはまたもや嫌な予感の福田・・

と思いきや、またまた動いてくれる。代打高田!・・高田?

なぜ高田?代走と間違えた?

結果的に消極的なバッティングでストレートに全く合わず

簡単に三振。続く今宮も凡退に抑え、最大のピンチを乗り切る。

ようやく1勝。しかも相手監督のミスに助けられた1勝。

平沢大河という荒療治は、代打を出された中村をはじめ、

入れ替えられた江村、ショートの座を簡単に明け渡した大地、

スランプに陥っているナバーロは何を思ったのか。

この荒療治で何が起きたかは答えが出ていないが、

差を見せつけられた3連戦。

しっかりと悔しく思って、借りをしっかりと返してほしい。

それでこそプロフェッショナルだ。