5/31-6/2 対広島3連戦 ~想いを顔に~

かつてリンカーンはこう言ったという。

「40歳の顔に責任を持たなければならない」

酸いも甘いも味わった顔が形成されていく。

そうした様々な想いを持った顔は、

見る者の心を揺さぶる

5/31 先発 石川 VS. ジョンソン

結果 ○ 5-0

先発はエース石川。涌井もエースだが、

もはや石川もエースだ。これからこう呼ぶ。

一方のジョンソン。

広島名物の優良助っ人という印象。であったが、

初回は棒球を連発。このチャンスを逃す事無く、

電光石火で3点を先取。逆転丼なんていらない。

ジョンソンはもう少し崩れると思いきや立て直す。

このあたり手強い。

これが試合中に修正できる投手の強みで、

反撃を待ちながら投げ続ける。

一方のエース石川もヒットは打たれるものの

要所をしっかりとシンカーで締める。

淡々と投げながらピンチには顔が紅潮する石川。

そのピンチを押さえた時に見せる、グラブを

ピシャンと一叩きするシーンがたまらなく好きだ。

そしてこの試合、空恐ろしい場面が生まれる。

8回裏のナバーロの打席。

戸田の甘く入った半速球を見事に叩く。

その打球は逆風を切り裂き、マリンの桟に

なっているフレームにぶつかる。

推定飛距離は150m以上。

李承燁が場外本塁打を打った事があるが、

それは放物線を描いていたが、

今回のは弾丸ライナー。凄すぎて、唖然とした。

6/1 先発 関谷 VS. 野村

結果 ● 2-4

2度目の先発となった新人関谷。

前回の高校の先輩との対決に続き、

今回も大学時代の先輩との対決。

初回からボールが安定せず、ファームで観た関谷が

そこにはいた。

本人曰く最初は攻められなかったと言っていたように、

かわそうという気持ちがコントロールミスに繋がったか。

しかしそれだけのせいでは無く、

個人的に「ロングゲームメイカー」と名づけた球審秋村の

頑固一徹の極狭ストライクゾーンの餌食となっていた。

球審が秋村だと四球の多い試合となり、

試合時間が長くなる。伝説の馬鹿試合も球審秋村であった。

一方の野村も安定感を欠きながらも、試合を作ってQS。

チャンスでことごとく田村にまわってくるので、

その分相手を助けていたという事もある。

その田村は松永の登板時にボールを後ろにそらせまくる。

視線が定まらないような呆然とした田村の顔は、

昨年観た自信に満ち溢れたそれとは違い、

どこか物悲しげに見えた。どうした。

田村に期待しているレベルはそんなものでは無い。

ゆくゆくは日の丸を背負って欲しい選手だ。

何にしてももっと攻めてほしい。負けるな。

6/2 先発 二木 VS. 九里

結果 ○ 13-4

一旦リフレッシュか、スタメン捕手は江村に。

しかしこの江村がやってくれる。

打席上の顔からして違った。

先日のQVCマリンにおける親子ゲームで、

2軍で3安打猛打賞をうったのだそう。

いつまでも後輩に負けてはいられない。そういう想いが

顔からにじみ出ていたのか、何かやってくれそうな雰囲気を

まとっていた。

そしてこの日清田も相当に気合の入った顔をしていた。

打率が向上せず、期待を背負いながらも結果がともなって

いなかったが、この試合に昨年の良い時の清田を観た。

9番に入った高濱も顔が・・・いや顔はいつもの通り

朗らかだったが、降ればヒットゾーンに飛ぶという

当たりっぷり。良血の高濱家の血がようやく覚醒を見せたか。

そしてもう一人いい顔をしていたのが、落合コーチ。

フラフラの状態であった二木を一括したシーン。

優しいあの顔が怒気を含む恐ろしい顔と化して、

マウンドの二木を叱咤する。それを見た江村は後ずさり。

そこから二木は復活する。まだ20歳の若者。

しっかりと怒られて、しっかりと伸びてほしい。

ナバーロが再び乗り始めてきたのは良い傾向で、

春井口が継続されて、春の妖精が怪我から復帰という報も入り、

バンクに壊されたチーム状態が回復しつつある。

そして何よりも江村の活躍が嬉しい。

画面からも伝わる、気持ちの入ったプレイは心を揺さぶる。

これを見た田村は何を思うか。

次はDeNa戦。大嶺が復活して帰ってくるか?

チェンが横浜に凱旋登板するのか?

何にしてもたっぷりと援護はして欲しい。