秋のロッテはやっぱり強い?

いよいよ季節は秋。

食欲の秋、読書の秋、スポーツの秋と、

体も頭も起き上がりたくなる過ごしやすい季節だ。

そして忘れてならないのが、

ロッテの秋だ。

秋のロッテは異様な強さを誇り、

いつからか「秋のロッテ」とまで言われるようになった。

思い返せば、首位いじめだったり、優勝目前のチームに対して

驚異的な強さを見せた事がそう言われる

きっかけとなったかもしれない

それは10.19の近鉄戦しかり、

1995年優勝目前のオリックス戦で敵地での3タテ、

相手チームが優勝に王手を掛けると初芝が神格化したりと、

印象深い試合を作ってきた。

またプレイオフが導入されてからの下剋上を含めた

CSの勝率にもそれが表れているのかもしれない。

さらには、1軍半の選手たちがチャンスを与えられて

来シーズンの飛躍を誓うプレイを見せたり、

帳尻と揶揄されながらも見栄えのいい数字に持っていく

個人記録狙いの選手が活躍したりと、

秋に見せる結果への執着心が勝利へと繋がっていったのか。

では実際に秋のロッテはどこまで強いのか?

レイオフ導入直前の2003年までさかのぼって、

9月以降のレギュラーシーズンの勝敗を出してみた。

(引き分けを除く)内容は以下の通り。

勝 負 勝率 差

2015 18 12 0.600 6

2014 14 10 0.583 4

2013 12 16 0.429 -4

2012 10 18 0.357 -8

2011 9 26 0.257 -17

2010 11 12 0.478 -1 日本一

2009 17 12 0.586 5

2008 15 9 0.625 6

2007 18 11 0.621 7

2006 7 12 0.368 -5

2005 11 7 0.611 4 優勝・日本一

2004 6 6 0.500 0 CS導入

2003 22 8 0.733 14

2003年、山本監督最後の年。

山本監督の下、我慢強く起用され成長を続けてきた

ヤングマリンズ達が、大いに躍動し、

勝率7割越えと言う驚愕の数字をたたき出した。

これは前述した1軍半の選手達の躍動によるものである。

この勝率7割超えの強さはバレンタイン監督に引き継がれ、

2005年に優勝という結果に結びついた。

2006年は借金にとなったものの、バレンタイン政権時には

しっかりと秋の帳尻を行い、勝率5割超えのシーズンが

続いていった。

しかしながら西村政権に代わり、秋のロッテの停滞期を

迎える事になる。

特に印象に残っている2010年は、最終戦までもつれる

滑り込みの3位からCSの下剋上を起こしたが、

9月以降の成績は意外にも借金1である。

最下位に沈んだ2011年は11連敗もあり、目も当てられない数字。

伊東政権に代わり、ようやく秋のロッテが復活し始めてきた。

西村政権の時に見せたように、固定化したレギュラーは、

一旦主力選手が不調や怪我で離脱となると、

選手層のボトムアップが進んでない事から、

チーム力が大きく崩れ、夏から秋にかけて貯金がなくなってしまう。

選手をとっかえひっかえ使ってきたバレンタインや、

粘り強く成長させてきた山本功児監督のもとでは、

その培ってきた貯金によって秋ロッテが発動しやすくなっている。

では伊東監督はどうであろうか。

若手を粘り強く使い続ける型の監督だと思うが、

今年はけが人続出でチーム力が大きく傾いた。

しかしそのけが人が今年は徐々に戻り始めている。

さらには若手の成長と経験が秋に生きてくる布陣である。

今シーズンの秋のロッテもしっかりと発動されそうだ。