たむらとよしだ

人の良い人間が向かないポジション。

一企業では人事や財務などがそれに当たり、

どこかドライで冷徹に事を済まさなければ

ならないだろう。

こと野球ではキャッチャーであろう。

ピッチャーをリードするポジションであるが、

正確には相手打者を欺く事が仕事であり、

その仕事が完了すると評価される。

女房とも称されるが、裏をかくや内角を

突くなど、汚れ役を買って出る必要がある。

ロッテではそのキャッチャーを現状は、

2名体制で行っている。

若き司令塔田村に、強打の吉田。

何となくこういうイメージを持っている。

田村は良い意味であざとさを持っており、

怖いもの知らずでどんどん吸収し、

成長を遂げていった。

しかしながら強気の内角を突く投球が

とあるシーンから少なくなったように感じる。

それは楽天戦。

イデウンが投じたストレートが今江の腕に

当たった試合。

チームメイトであった今江がその瞬間、激高。

田村もまさかの瞬間であったのか。

具体的には言えないが、何かその時から

アウトコースシンパに宗旨替えしたような

印象を受けた。

先日の馬鹿試合2連発は、それが伏線であるのか。

結果が出ていないので、

リードで攻める姿勢を是非取り戻してほしい。

一方の吉田。

かなりバッシングを受けやすいタイプで、

恐らくかなり性格が良いのでは無いかと思う。

人を欺いてやろうなんて事は思わず、

投手の良い投球をサポートするという役目を

全うしているかのように思う。

そうであると調子の上がらない投手や、

自信を持ち切れていない投手との相性が

非常に悪くなる。

ある種、状態を騙して自信をつけて放らせる等は、

高校野球からよくある事だ。

もちろんそういうスタイルは必要で、

ミットを薄くして音を大きく出したり、

キャッチングでストライクゾーンを大きく

見せたりする事によって、投げやすい捕手に

なれるのだろう。

さらには自分の打撃で得点力をカバーするのも、

名キャッチャーにとっては必要な事である。

結果を出せば良いだけだ。

しかし一点気になるのが、

2ストライクからの1球外しを結構行う事。

何かセオリーになっているのか、この1球が

個人的にはどうも理解が出来ない。

腕の振りを確かめる、打者の目線をそらす、

投球のリズムを出す、釣り球・・

色んな理由を当てはめても、しっくりこない。

反対に、無駄な1球、ストレートのスピードが

次の球で対応しやすくなる、決め球を持ってくる

カウントが悪くなってくる、

何か悪い方向にしかいかないように見える。

どのような意図がそこにあるのか。

是非一度、どこかのスポーツ紙の方でも

聞いてみてほしい。

2人いるからこそ切磋琢磨できる環境下にある。

お人よしに仲良くするのではなく、

どちらもライバル視して、自分の持ち味を

伸ばしていく。

そういう相乗効果をこれから期待したい。